It’s Time to Change Hubble’s Clock

この動画は、ハッブル宇宙望遠鏡の内部時計のリセットというか、一巡の話。
内部的には32bit?な変数でカウントされているらしい。
つまり、UNIXとかでいうtime_tにまつわる2038年問題、みたいなこと。

ハッブルの内部時計は、17年ごとに一巡するそうだ。
ハッブルは1990年に打ち上がって運用が始まり、一回目のリセットが2007年、二回目が2024年。
ハッブルは、そもそもの運用予定が10年、最大でも15年だったみたい。
すなわち、17年も動かす予定はなかったので、それでよかったのだ。

まあ、ここまで運用が伸びるのは、想定はしていなかっただろう。
三回目は2041年だが、さすがにそこまで持たないのではないか。
物理的なメンテナンスは、もう実質的に出来ないのだし。
でも、ボイジャーがまだ運用されていることを鑑みるに、もしかしたらハッブルも動いている可能性が無きにしも非ず。
今、お仕事で移行しようとしている某システムも、ハッブルよりは若いし、ハードウェアは都度刷新されているとはいえ、数十年の歴史がある。
使えるものはとことん使い倒せ、というのはどこでも変わらないな、と。

ちなみに、ハッブルは1990年打ち上げなので、ハッブル自体の設計・製造は1980年代後半かと思っていた。
だが、(英語版の)Wikipediaを見ると、1970年代終わりに予算がついて、設計・製造が始まった、みたいなことが書いてある。
なので、ハッブルの技術的水準は、1970年代後半~1980年台前半くらいだということになろうか(まあ、後からいろいろ更新されているけれど)。
とは言え、"the ground software needed to control Hubble"とやらは、1986年には間に合っていなかったともある。
なので、やっぱりソフトウェアがプロジェクトの足を引っ張るんかい…という、ソフトウェアの人としてのがっかり感と来たらもう。


で、ハッブルに最初に乗っていたコンピュータはDF-224というもの。
当然、自分は聞いたことはないし、どういうアーキテクチャなのかもよく分からない。
後付けで、80386コプロセッサが追加された、というのはちょっと驚き。
入れ替え先は80486ベースのものとのこと。